WORKSDHFの実績

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ボイラーチューブ抜管

水管・煙管ボイラ、熱交換器、復水器等

石油精製装置、石油化学諸装置及びその他一般化学装置には、多数の熱交換器あるいはボイラが設置されている。その部品の中で伝熱管は、最も消耗の激しいものであり、各プラントの定修工事には必ず伝熱管の補修のために管の抜取りが行われる。この抜管(カブ抜き)作業では、管孔を傷つけないようにしなければならず、熟練工がリーマ、抜き取りねじ等の特殊工具を用いて注意深く作業する必要があった。
当社は誘導加熱技術を応用し、水管・煙管ボイラや熱交換器、復水器等の管孔に拡管により取り付けられたチューブの弛緩抜き取り作業を画期的に改善した。誘導加熱を使用した本工法は、管板に熱影響を与えずに対象管を加熱し、管の熱間塑性変形を利用して管を縮経させ、管孔を損傷させることなく、速やかに管を抜き取ることができる。
この弛緩原理は、管板に拡管により固定され、自由に膨張できない状態の管を高周波誘導加熱で集中的に加熱すると、管が1%程度熱膨張する。この時、管は管孔で拘束されているため自由に膨張できず、熱応力により、この1%分だけ圧縮降伏する。そして管の温度が下がると圧縮降伏代の1%分だけの収縮が起こり、管孔と管外面との間に隙間が生じ、弛緩が完了する。本弛緩作業後、抜き取り治具等を使用して管を抜き取る。
本工法の適用範囲としては、産業用ボイラ、ゴミ焚ボイラ、熱交換器等が挙げられるが誘導加熱されにくい非鉄薄肉管材等には適用が困難であった。しかし、最近では、インコネルやステンレス等の高級材にも適用範囲を広げている。

DATAデータ

エリア
国内外
サービス
管孔に拡管されて取付けられているチューブの弛緩抜取り装置の貸出し、指導員の派遣
技術
高周波誘導加熱
時期
1993年~